顔の造形や毛髪の性質、ガンなどの病気が遺伝するように体型も遺伝します。親が太っていれば肥満になる傾向が強く、親が痩せていれば痩せ型体質を受け継ぐ傾向にあるのです。
アメリカのロックフェラー大学の『肥満遺伝子』研究の結果によると父親も母親も肥満でない家庭の子供の肥満発生率は10%で、父親が肥満である場合は40%、母親が肥満である場合は60%、両親のどちらも肥満である場合は80%だという研究結果がでています。この結果をみると痩せ型体質の遺伝より、肥満体質の方が遺伝する傾向が強いということがわかりますね。
体型の体質を左右する2種類の脂肪細胞
体脂肪をつくる脂肪細胞にはエネルギーを蓄える「白色脂肪細胞」と脂肪を分解して燃焼させる作用を持つ「褐色脂肪細胞」のふたつの細胞があります。
脂肪細胞の大部分を占める脂肪細胞は「白色脂肪細胞」で皮下脂肪や内臓まわりの脂肪など体全体の大部分を占める脂肪細胞で、余計なエネルギーを蓄積するエネルギーの貯蔵庫でもあります。
体全体に分布する白色脂肪細胞とは逆に首や肩、肩甲骨あたりの限られた部位に存在するのが「褐色脂肪細胞」で、あまりエネルギーを蓄積することができません。しかし、体型を左右するのはこの限られた部位に存在する褐色脂肪細胞なのです。
痩せやすさの鍵を握っているのがズバリこの褐色脂肪細胞。褐色脂肪細胞が活発な人ほど痩せやすい体質であるといわれています。そしてこの褐色脂肪細胞の活発さを左右するのが「肥満遺伝子」なのです。
肥満遺伝子が褐色脂肪細胞の活動を妨げる
今現在、肥満を誘発するとされる肥満遺伝子は50種類以上も発見されています。このことからもやはり痩せ体質で悩む人より、肥満体質で悩む人の方が圧倒的に多いことが伺えますね。
肥満遺伝子が褐色脂肪細胞の量や働きに影響を与えることはわかっているので、食べても太れない痩せ型体質に悩んでいる人は相対的に肥満遺伝子を持っていないか通常より少ない、または休止状態にあるといえるのかもしれません。
痩せ体型は遺伝だから避けられない?そんなことはありません!
前述してきたように、体型というものは遺伝の影響を受けやすいものではありますが、自分の努力次第で標準的な体型、自分の理想とする体型に近づけることができます。そのためにはまず、自分の今の状態がどんなものか一度じっくりチェックしてみましょう。
疲れやすくはないですか?睡眠はきちんととれていますか?下痢症状に悩まされていないですか?油物やファストフードなど偏った食事ばかり摂っていませんか?
遺伝子がどうであれ、環境要因でいくらでも改善することができます。例えば遺伝の代名詞、男性型脱毛症(AGA)も親から薄毛遺伝子を受け継いでいたとしても薄毛にならない場合と薄毛を発症してしまう場合があるのです。例えば祖父から親へ受け継がれた薄毛遺伝子でも兄弟の兄だけ薄毛になり弟はフサフサのままというのもよくあるお話。つまり、遺伝だからと諦めるのではなく、今自分にできることを行えば遺伝子に抗える可能性もあるということです。
薄毛もそうですが、痩せすぎや肥満もまず第一に考えなくてはならないことは今、この状態が健康体であるかどうかです。すぐ疲れる、下痢、便秘、寝不足、体力がないといった状態では健康体とはいえません。健康面で不具合がある場合は、痩せ型の体型を改善しようとするのではなく、健康体になることを目指してください。健康体に近づけば近づくほど、理想的な体作りにも近づいていっていると考えても過言ではありません。
また、健康体と理想的な体づくりを同時に始めたいという人は体づくりに必要な栄養素がたっぷり配合されたサプリメントを活用するのもいい方法といえるかもしれませんね。体を太らせるサプリには高タンパクで高カロリーの栄養素が一気に摂取できるものもあります。痩せ型の人は消化器官に問題があり、栄養を吸収する機能が衰えてしまっている場合が多いので、こういったサプリの活用が健康維持にも役に立つのでオススメです。